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【本の紹介】
『お産サイドブックII―21世紀のお母さん、お父さんに贈る』
あんふぁんて出版部編/定価1000円(送料310円)
「あんふぁんて」とはフランス語で「出産する」「生み出す」という意味で、楽しい子育てをしたい、子どもがいてよかったと思いながらも、子どもによりかからない自分の人生をのびやかに生きたい、だったら仲間をつくろう――ということで1975年にできたグループ。本書は、17年前につくった『お産サイドブック』の第二弾で、会員へのアンケートと、会報への投稿など、生の声がぎっしり詰まっている。
章立ては、「もしかして妊娠?」「産む場所選びのチェックポイント」「ただいま妊娠中!」「いよいよお産が始まった!」「何が起きるかわからないのが出産」「産後ライフはマイペースで」「21世紀のお父さん、お母さんへ」と、時系列にそって先輩ママ・パパの悩みや思いに出会える。「産まない選択もあり」という項目もつくって、「フィンレージの会」や「SOSHIREN女のからだから」といったグループ紹介が入っていたり、優生保護法と母体保護法についての説明もあるあたり、さすが、あんふぁんて!
あんふぁんて出版部編/定価1000円(送料310円)/発行・あんふぁんて出版部=千代田区麹町1−8 高村方 電話&ファックス 03−3512−5250
『からだを感じよう――自分をもっと好きになるために』
丸本百合子著/クレヨンハウス/本体1200円
本書の冒頭には、こう書かれている。
「女性の性器の状態や働きについては、自分の健康のこととしてではなく、妊娠・出産の機能としてしか学んでいない人が多いのではないでしょうか? でも、妊娠しないときだって、わたしたちはいつも女性のからだをもって生きているのです。だから、自分が快適に生きていくために、自分のからだと仲よしになってほしいと思います」
産婦人科医師であり、江東区の百合レディスクリニックの院長であり、そして、優生保護法改悪反対の運動に一緒に取り組んできた丸本百合子さんの本。
目次をみると、すぐに読みたくなるテーマばかり。
「美しさ」について/女性のからだと病気のこと/セックスのこと/妊娠のこと不妊のこと出産のこと/思春期を迎えるあなたと思春期の子どもをもつあなたへ/もっと広く知りたい、からだといのちのこと
コラムでは、優生保護法、堕胎罪の歴史について取り上げてあり、女性のからだが人口政策のターゲットにされることへの批判的な視線がさりげなく随所に織り込まれていて、さすが、丸本さん!
『みちこの更年期ポップライブ』
鈴木みちこ 著/自然食通信社/本体1600円
MIKE相談室の鈴木みちこの体に、思わぬことが起きた。月経の経血が滝のごとくあふれて3日間続いたのだとさ。彼女は母親から「更年期はある日突然断りもなしにやってきて、ある日唐突に何も言わずにどこかに行ってしまう」と聞かされていたので、それなりに心の準備はしていたというが、それでも、めんくらってしまった。
「お仲間の中には、精神的にまいってしまった人もいましたし、体がつらくてどうしようもないといった人もおりました。多彩な顔ぶれと多彩な体験を継続するなかで、『済んでしまえば笑って過ごせるようになる』を目標に語り合っていた」という。自分の体験とお仲間たちの経験が綴られたのが本書。
いきなり「いつ終わります? わたし」と電話をかけてくる相談者に対応したり、「終わりました」と夫に言ったら「ああ、一巻の終わりかよ」と返事した夫への性教育講座に出かけるなどなど、さすが、鈴木みちこ!
(by ゆかこ)
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