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「科学技術会議ヒト胚研究委員会報告書案」に対する
私たちの意見


文部科学省、厚生労働省、経済産業省 御中

私たちはES細胞研究の指針をつくることに以下の理由で反対します。
  1. ES細胞の研究は人間、とりわけ女性のからだを資源化し、商品化します。

    • ES細胞の研究は応用と密接に結びついているため、資源化、商品化を促す危険が大です。この研究の材料を不妊治療の現場から得ようという発想は、不妊治療にかかっている女性のからだをも資源化、商品化される危険にさらすことになると考えます。
    • また現在の日本の医療現場における医師と患者の関係は対等とはいえません。特に不妊治療の現場は、現在ですら胚の研究利用に関するインフォームド・コンセントが充分に行われていず、ES細胞の研究においてもインフォームド・コンセントが行われるとは考えられません。


  2. ES細胞の研究に関して、一般の人たちにも理解しやすい情報公開がなされていたとは思えません。

    • 私たちは生命倫理問題の整理がなされないまま研究およびその応用が先行する事に恐怖感を覚えます。「ヒト胚性幹細胞(ES細胞)について」で説明されているES細胞の医薬的・科学的・医療的用途はいかにもばら色に描かれていますが、からだ、またはその一部の商品化の側面は伝えられていません。新しい技術の研究が始まる以前に、それが個人と社会に与える影響について、国民が充分な情報と考える時間をもつ必要があります。


  3. 今、ES細胞研究に限った指針をつくることは、生命操作全般を見直す契機を失わせます。

    • 互いに関連しながら進んでいる生命操作技術は、その全体像をとらえて検討する必要があり、指針の作成は生命操作技術全般に対して作られるべきです。ES細胞に限った研究指針は他の技術との関連を無視して一部分を突出させる事になり、非常に危険だと考えます。

    2000年2月29日
      東京都新宿区富久町8−27ニューライフ新宿東305
    電話・FAX 03−3353−4474
                  SOSHIREN女(わたし)のからだから